私が勧誘されたときの話

はじめまして。つちと申します。
私は8年前に大学を卒業し、東京の広告代理店で働いているOLです。
今日は私がネットワークビジネスに勧誘されたときのお話をしようと思います。
私を勧誘してきたのは大学時代のサークルの先輩Aさんでした。
Aさんは明るくて仕事が良くできる人で、いつもサークルの中心にいるような人で、在学中は私を含め、後輩たちはみんなAさんを慕っていました。
けれど、Aさんは今学生時代のどの友人、後輩とも連絡を取っていません。実家にも帰れなくなったと聞きました。
ネットワークビジネスを既に始めている人、これからはじめようと考えている人にぜひ読んでいただいて、こういったことになる場合もあるということをぜひ心に留めていただけたらなと思っています。
久しぶりの連絡
私が勧誘されたのは大学卒業し社会人1年目として働いていたときのことでした。
その頃私は慣れない仕事や人間関係のストレスから、持病のアトピー性皮膚炎が悪化していて、とても辛い毎日を送っていました。
皮膚科にきちんと通い、薬を使っていてもなかなか良くならず、そういった愚痴をよくSNSに書いていました。
そんな時、先輩Aさんから突然連絡が来ました。
SNS見たよ、大変そうだね、久しぶりに会って話でもしない?
そんな内容だったと思います。
最初にお話しした通り、Aさんはみんなに慕われている明るい良い先輩でしたし、大好きな先輩だったので、喜んで会う約束を取り付けたことを今でも覚えています。
Aさんとの待ち合わせ
Aさんとはお互いの家の近くのコーヒーショップで待ち合わせしました。
時間より少し前につきましたが、既にAさんは席に座ってパソコンで何やら仕事をしているように見えました。
休みの日だというのにしっかりスーツを着ていて、あれ?と思ったことを覚えています。
少しの間お互いの近況などを話していたところ、Aさんから私がSNSに書いていたアトピーの話を聞かれました。
どういう状態になってしまっているのか。
どういう治療を受けているのか。
悪化してからどれくらい経つのか。
医者には何て言われているのか。
矢継ぎ早にあれこれ聞かれて、少し嫌な気持ちになりながらも答えていると、Aさんは私におすすめの商品があると言ってきました。
それがニュースキンでした。
私はその頃ニュースキンもネットワークビジネスというものも知らなかったので、Aさんは良かれと思って私に勧めてくれているんだと思っていました。
ただ、話がアトピーの治療からビジネスの話になったあたりで、違和感を感じました。
この商品たちは本当に優れているからこれをまとめて購入して人に売れば、儲けがでる。
そうすればストレスの多い会社員なんてやめられるというのです。
社会人経験の浅い私でも、そんな美味しい話があるのかな?と疑問に思い始め、少し考える時間をもらうことにしました。
かなり渋られましたが、次に会う日を決めてその日は解散しました。
そして家で色々と調べて、これがネットワークビジネスというものであることを知りました。
利用されたことがショックで
ネットワークビジネスに勧誘されたと知ったときはショックでした。
借金を背負うリスクがあるようなビジネスに勧誘してくるなんて、先輩は私のことを軽く思っているんだなと感じてしまったのです。
だってそんなリスクがあるもの、大切な人には勧められませんよね?
私はAさんを大切な先輩の一人と思っていましたが、Aさんにとってはそうではなかったんだな、と思い、思わず一人で泣いてしまいました
2対1で喫茶店で…
当時そこまで貯蓄がなかったのと、お医者さんから言われているもの以外を使うのが怖かったので、私はこのお話を断るつもりでAさんに会いに行きました。
ところがその時は、Aさんはニュースキンでお世話になっている大先輩という方を連れてきていて、私は狭い半個室の喫茶店で二人から執拗に勧誘を受けることになってしまったのです。
私は医者に騙されている。
ステロイドでアトピーは治せない。
あなたのやっていることは間違っている。今頑張ってやっている治療は全て無駄。
あなたは子供の頃からアトピーだったそうだけど、親がちゃんとアトピーのことを調べていたらこんなことにはならなかった。あなたの親は親として努力が足りていなかった。
あなたのような可哀想なアトピーの人を一人でも減らさないといけない。
そう言ったことを強く何度も言われたことを覚えています。
もしかしてニュースキンは本当にアトピーを治す効果があるのかもしれない。
でも、何故私はこの人たちに、今まで私がしてきた努力を否定され、無駄だと切り捨てられなければいけなかったのでしょう?
一番許せなかった事
一番許せなかったのは母親を侮辱するような発言をされたことです。
母は医師ではありませんが、私のアトピーを本当に心配してくれていて、本当にたくさんアトピーのことを勉強して、気遣ってくれていました。
実家の母の部屋の本棚はそういった本でいっぱいになっています。
そんなことも知らない人たちに、なぜここまで言われないといけないのか。
この時にはもう疑問を通り越して、怒りを感じていました。
Aさんたちの言葉はとても私の体調を気遣ってくれているものではありませんでした。
多分Aさんたちには私は金づるになりうる金の卵にしか見えていなかったのだと思います。
だからなるべく強い言葉で私の気持ちを早く決めさせてしまいたかったのでしょう。
もうAさんの顔は大学時代仲良くしてくれていたときの優しい顔には見えませんでした。
私は体調が悪いと伝えてその場を半ば強引に立ち去りました。
そして絶縁へ
喫茶店での出来事があった後も、Aさんからは執拗に連絡が来ました。
最寄り駅が同じだったこともあり、駅前で待ち伏せされていたこともあります。
AさんはサークルのOBの取りまとめもしていたので無碍にできなかったのですが、信頼できる他の先輩に相談し、なんとかAさんと縁を切ることができました。
ネットワークビジネスの全てが悪いわけではないと思っています。
正しく行えばチャンスがあるビジネスなのかもしれません。
でもそれは理性と相手への配慮、人間性があってのことだと、私は思います。
正しく、節度を持ってビジネスをして欲しい
ネットワークビジネスの勧誘を知人から受けたとき、多くの人は「この人は私との関係がどうなってもいいと思っているんだな」と感じます。
だって、借金を背負うリスクのあるビジネスに誘うなんて、一生付き合っていきたい仲の友人や恋人にはできないですよね?
だからこそ、相手にきちんと節度を持って接してほしいのです。
目先の欲望に囚われて、強引に相手を勧誘し、傷つけるようなビジネスでは成功できないのはもちろんですが、今まで築き上げた人間関係もすべて壊してしまいかねません。
これからネットワークビジネスをはじめようと思っている方は、どうかこのことをよく考えた上ではじめるかどうかを決めてください。
また、もうネットワークビジネスをされている方は、私のように傷つく人間を出さないよう、節度と配慮を持って、ビジネスをしてほしいと切に願います。
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